Wednesday, October 27, 2021

デザイン(物事)の深さ

こんにちは。小林です。


今回は、「デザイン(物事)の深さ」というタイトルにしましたが、

言いたいことは、コレ ↓


今、僕は、一本歯下駄の事業をしていますが、

僕のなかで、最強のセルフケアマッサージ道具だと思っています。


実は、3,4年前から、新しいツボ押し器具のようなものが出来ないか考えていました。

そしたらタイミング良く、近くの大学でこんな公開講座が!!

https://www.shc.usp.ac.jp/design/study/1881-2/

それも、ちょうど「ツボ押し」というお題。

これは!と思い講座を聞きに行ったら、まあ面白いこと面白いこと。

講座の中で、間違いなく僕が一番熱心に聞いていたんじゃないかと(笑)

リード大学を中退してカリグラフィーの授業をモグリで受けてるジョブズと同じ。

秋田先生の一言一言に一番頷いて聞いていたのは、間違いなく僕です。


その講座では、カッコイイデザインや斬新なデザインのツボ押しばかりでした。

(でも、先生のお題は、”ツボ押し”なので、もっと外したアイデアがあっても良かったと思います。みんな、ツボ押し=ツボ押し器具だったので、もっとこう、精神のツボを押すサービスとか、あっても面白かったなあと)

まあしかし、当時の僕は、すごいな~!学生さんのレベル高いな~!と感心しっぱなし。


でも、今思うと、どれもデザインはオシャレで素敵なんだけど、

肝心の、「どう身体によいか」「なぜこのデザインなのか」というところが抜けてる。

なんとなく、温泉に置いてあるような昔からのツボ押しを、オシャレにしただけ。

デザインの授業なので、それでも良いかもしれないのですが、

その道具が何を解決するのか、ビジネスの現場は、それが重要です。

「ここに○○筋があるので、このように刺激出来るように」とか

「ここに○○のツボがあり、刺激すると頭が冴えるようにこのような~」とか

そもそも、なんでツボを押すのか?まで深くプレゼンした人はいませんでした。

ツボ押し → なんか身体にイイんでしょ → オシャレなの作ったら売れるんじゃない?

まあ大企業の開発担当者の人ですら、その程度の人が多いんですけどね。。。

一流のシューズメーカーとかは、そんなレベルでは絶対に商品を作りません。

あらゆる人の骨格や足型のデータを元に、シューズの本質をデザインする。

そして、飾りとしての色などのデザインをする。


結果的に、僕は一本歯下駄と出会い、今の事業をしていますが、

もし、僕が仮にこの講座の学生だとして、

「先生!僕の思う最強のツボ押しを見つけました!この一本歯下駄です!」

と、プレゼンしたら、間違いなく怒られるでしょう。

「いや、自分でデザインしてねえし」

「ツボ押しじゃないし、課題の意味わかってる?」

「さぼってるのか!出ていけ!」

みたいに。先生はもちろん、周りの学生からも笑われるでしょう。


でも、「世の中の需要をプロダクトやサービスで解決するって、こういう事なんだよ」

と、もしスティーブジョブズがその場にいたら、僕の味方になってくれるでしょう。たぶん(笑)


どっちにしろ、学生さんのプロダクトは展示だけで終わり、(ただの課題だし、あたりまえか笑)

僕の一本歯下駄は、事業として継続出来ている。これが真実です。

この事から、結局上手くいくのは、事業者の本人が、一番自分自身の思いに合う「これだ!」というモノに出会うか生み出すかしかないのだろうと。

そして、そこが一番面白い。誰かに任せるのなんて出来ないですよね。