Friday, May 27, 2016

マニュアル化の弊害

こんにちは。小林です。

今回は、僕のお気に入りの動画を紹介しながら、
「マニュアル化の弊害」という事を考えてみたいと思います。
これはスケートボードの神様、ロドニーミューレンのTEDの動画です。



僕も彼の事は本当に尊敬していて、スケートボード界においては生きるレジェンドのような存在です。

今から20年前くらいでは、スケートボードやスノーボードなどのXスポーツと言われる分野はまだまだ発展段階で、技や道具も毎年新しいものが出て、何もやって良い雰囲気があり、とても自由だったような気がします。そうゆう状態においては、スポーツというよりは、もっとアートのような感じで、技やスタイルで自分自身を自由に表現する手段という意味合いが強かった気がします。しかし、ある程度、技や道具が確立されると、初心者はまずコレをやって、それができたらコレをやってと、何か目に見えないレールみたいなものが出来上がります。いわゆるハウツー本もあふれて、新しい技を生み出す楽しみとかではなく、マニュアルに沿って、どんどん技だけがうまくなっていく、まあオリンピックを目指すアスリートのような、論理的に効率的に行うようになってきます。まあそうなると、自由な雰囲気を求める人間にとっては、面白くなくなって、離れていきます。しかし一方で、ビジネスとしての市場が成長していくので、ファッション分野や広告分野などに利用され、これまた、何か自分がカッコイイって事の価値を上げる手段みたいな感覚で始める人も出てきます。
フィギアスケートとかも同じ状況でしょうか。最近は、3回転だの4回転だのばかりを競い、なんかもっと変わった技やスタイルで勝負する人を見ない気がします。

競争自体は否定はしませんが、競争からのプレッシャーで個性や本来の楽しみを忘れ、勝つ事だけに集中していくと、勝った後も虚しさだけが残り、良いコミュニティーも生まれないような気がします。

商売(ビジネス)にも同じ事が言えるのだと思います。他社がどうとかではなく、将来どんな規模になりたいとか、そんなのでもなく、何よりそのモノコトが好きで、成長する過程を楽しみ、人々に受け入れてもらえる努力をし、愛情と覚悟を持って行う事は本当に楽しいですし、自由を感じます。もちろんお金や環境などの制約もあるのですが、その制約の中でどのように上手くやるかは、ミューレンのトリックを生み出す過程と同じなんだと思います。
なので、ビジネスをマニュアル化して学ぼうとするような事は、これからもあまりやらないようにしようと思います。「勝つ」という意味では良いのでしょうが、萎えちゃいそうで(笑)

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